退職金について考えてみた その2

もう9月も半ばだというのに、うだるような暑さが続いている。北海道を除いて亜熱帯化が進んでいるのではないか?平均気温の上昇、台風や集中豪雨などの異常気象、亜熱帯に生息する生物の北上等々・・
日本の四季が夏と冬の二季になってしまったのではないかと言う人までいる。
ほんと秋が数週間しか無い貴重な時期になってしまいそうだ・・・

会社を退職し、完全にリタイヤするとした場合、その後の収入は年金収入が主な収入になる人が大多数であろう。60歳で定年退職した場合には年金受給年齢までは無収入となる。そのため現在では65歳までの嘱託という形での継続雇用が主流となりつつある。退職した時点では退職金+預貯金+その他が金融資産となるわけであるが、一気に資産が増える退職金を受け取った時点で、今後の人生のマネープランを検討する必要がある。あまり考えずに住宅ローンの残金を一括返済して、新車購入して、海外外旅行に行ってなどと、好きなことをやっていると、その後の人生で地獄が待ってる・・なんてことになりかねない。
そうならないためには、退職金を得た時点を一つの節目と考え、今後の人生におけるグランドデザインを考える必要があると思う。

目次

ライフプランニングを行う場合に使用する3つのツール

ライフプランとは自身の収入や資産、負債の状況のなかで、今後やってみたいことが出来るのか、それとも我慢すべきかを判断するツールだ、そしてライフプランを実現するための資金計画を立てることをいう。

ライフプランニングを行う場合に使いツールとして、①ライフイベント表 ②キャッシュフロー表 ③個人バランスシートがある。

ライフイベント表

家族の今後のライフイベントと必要な資金を年間単位でまとめた表。
ライフイベント表を作成することで、将来やりたいことや目標を明確にすることができる。

経過年数現在12345
西暦202420252026202720282029
家族の年齢      
koma太郎636465666768
koma妻子505152535455
koma娘212223242526
イベント&必要資金     
koma太郎   家族旅行  
    50  
koma妻子    妻の車購入 
     250 
koma娘大学3年大学4年大学5年大学6年  
 450450450450 

※ポイントはかかる費用は現在価値で記入する。(キャッシュフロー表で将来価値に変換する)

キャッシュフロー表

先に作ったライフイベント表と収支状況をもとに将来の収支状況と金融資産残高の予想をまとめた表

これが肝となる重要な表。

※ポイントはライフイベント表に記入されている現在価値での予算や今後見込める収入等を将来価値に直す。

※収入や支出等の各項目についての変動率を予測する

運用利率を予測する

※キャッシュフロー表の収入欄には可処分所得を記入する 
 

キャッシュフロー表
経過年数変動費現在12345
西暦 202420252026202720282029
家族の年齢       
koma太郎 636465666768
koma妻子 505152535455
koma娘 212223242526
イベント&必要資金       
koma太郎   家族旅行  
     50  
koma妻子       
        
koma娘 大学3年大学4年    
  250250    
         
         
収入太郎収入0.50%   203204205
妻収入       
その他  6047424141
収入合計  6047245245246
支出基本生活費1.50%200203206209212215
住居費0%151515151515
教育費2%2502550000
保険料0%101010101010
その他生活費1%      
一時的支出1%   52  
支出合計 475483231286237240
年間支出  -423-184-4186
貯蓄残高 2,0001,5771,3931,3521,3601,365

作表時のポイント

・変動費:毎年の変化の割合を記入する。給料であれば見込める昇給率、基本生活費であれば物価上昇率を用いる。

koma

現在価値を将来価値にするってことだよ。

n年後の収入額または支出額=現在の金額 ✕ (1+変動率)

例)基本生活費200万 1.5% 5年後の場合
  200万✕(1+0.015)5
  200万✕1.077284・・
  =215.4568・・
  =215万 (5年後の215万円は、現在の200万円の価値しか無いということになる。


・収入欄は「可処分所得」を記入する。可処分所得とは自分で自由になるお金のこと(処分可能なお金)

koma

いわゆる手取りってやつだね!

可処分所得=年収ー(社会保険料+所得税+住民税)

 社会保険とは会社員場合:健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料

・1年は1/1〜12/31として記入する(暦年)
・年齢は12/31時点の年齢を基準としている

個人バランスシート

企業でいう「貸借対照表」と同じ概念。B/Sと言ったりすることも多い。
内容は資産と負債のバランスを表す表である。
記入する数値は取得価格ではなく、時価で記入することだ。車を新車で400万円で購入したて3年が経過したなら約半分の200万位とか(クルマの償却年数の目安は4年から6年)

バランスシート
【資 産】【負 債】
現預金500万円住宅ローン2,800万円
投資信託500万円自動車ローン120万円
戸建て住宅2,000万円負債合計2,920万円
自動車200万円【純資産残高】280万円
資産合計3,200万円負債・純資産合計3,200万円
koma

住宅ローンって重いよなぁ・・

厚生労働省の2023年簡易生命表から日本人の平均寿命は
・男性 81.09歳
・女性 87.14歳

長生きリスクも考慮してキャッシュフロー表は夫90歳妻95歳まで作る感じがよいのではないか。

3つの表を作ったらどうする?

収入が支出を上回るなら、特段意識しなくても正直問題はない。
しかし悲しいかな多くの人の場合、逆のパターンになるだろう(;_;)

特に夫90歳時点、妻95歳時点での残高が問題となる。プラスなら問題ないが、マイナスになった場合どうするかが問題である。
何らかの対策が必要になる!
以前もブログに書いたが、収入を増やす=働く期間を伸ばすか、支出を減らすか、もしくは資産運用するしかないのである。

最優先は出来るだけ長く働くことが最も有効であることは間違いない。だから65歳までの雇用が義務となったわけで、現在では70歳までの雇用が努力義務になっているわけだ。年金の受給年齢も併せて後ろにズレていくのだが・・
副業もあるだろうが、なかなか現実的ではないと思う・・

次に支出を減らすことにも注目した方が良い。特に保険の見直しは必須だろう。はっきり言って無意味な保険に加入してる人が多いのが現実だ。子どもが独立してるなら死亡保険は必要性を感じないし、医療保険だって、せいぜい差額ベッド代として日々5000円程度の給付があればいいと考えている。サラリーマン時代からの延長で見直しを行っていない人は早急にチェックすべきだ。

資産形成は資産を増やすというよりは、運用しながら取り崩して、原資を少しでも長持ちさせることを考えることがポイントだと考えている。NISAなど最適な制度を活用することを積極的に取り入れてみることが将来を考えた時に重要となってくる。

大きな資産がある人は株式の配当や社債の利子などインカムゲイン生活も可能となってくる。5000万あれば3%平均で150万(税込)を手にすることが出来る。年金と合わせると十分な生活費となるのではないか。まぁ、元手があっての話なのだが・・ もっと若い頃から計画的に運用していたらと、今更ながら悔やむkomaです(´;ω;`)


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