6つの魔法の係数って?
ライフプランを作成する場合に、目標資金の具体的計画や今後の生活資金計画、老後資金計画などを立てる場合、様々なシミュレーションをする時に使用する6つの係数となる。その他、住宅やクルマのローンの計算なども一発で出来る6つの魔法の係数だ。
※例題で使用する運用での収益率は直近20年の東証株価指数(TOPIX)から約4.8%となっており、一方で実質経済成長率は2021年1.3、2022年1.2、2023年1.2となっていることから運用利率は3.5%と設定。
終価係数
◎元本を複利で運用した場合、一定期間後の元利合計額
終価係数を使用
例題1 元金100万円を年平均3.5%で10年運用した場合 |
終価係数のリンクから高精度計算サイトにとび、例題1.にある値を入れると自動的に結果がでる
元金 100万
年利率 3.5%
積立年数 10年
終価係数 1.411
100万円✕1.411=1,411,000円
現価係数
◎一定期間後の元利合計額を得るために必要な元本 (複利で運用)
現価係数を使用
例題2 年率3.5%で10年後に100万円を手にするには元本は、いくら必要か? |
現価係数のリンクから高精度計算サイトにとび、例題2.にある値を入れると自動的に結果がでる
手にしたい元利合計額 100万
年利率 3.5%
積立年数 10年
現価係数 0.709
100万円✕0.709=709,000円
減債基金係数
◎一定期間後に目標元利合計額を得るために必要な積立金額 (複利で運用)
減債基金係数を使用
例題3 クルマの頭金を年利3.5%で5年後に150万貯めるには毎年いくらの積立が必要か? |
減債基金係数のリンクから高精度計算サイトにとび、例題3.にある値を入れると自動的に結果がでる
目標金額 150万
年利率 3.5%
積立年数 5年
現価係数 0.186
150万円✕0.186=279,000円
資本回収係数
◎元金を運用しながら一定期間で取り崩した場合の毎年の受取金額
資本回収係数を使用
例題4 退職金1000万を年利3.5%で運用しながら85歳までの20年間で取り崩した場合に受け取れる年額はいくらになるのか? |
資本回収係数のリンクから高精度計算サイトにとび、例題4.にある値を入れると自動的に結果がでる
目標金額 1000万
年利率 3.5%
積立年数 20年
現価係数 0.070
1000万円✕0.070=700,000円
年金終価係数
◎毎年一定額を積立た場合の一定期間後の元利合計金額
年金終価係数を使用
例題5 年利3.5%で10年間、毎年30万円積立た場合、10年後の元利合計額はいくらになるか? |
年金終価係数のリンクから高精度計算サイトにとび、例題5.にある値を入れると自動的に結果がでる
毎年の積立金額 30万
年利率 3.5%
積立年数 10年
現価係数 11.731
30万円✕11.731=3,519,300円
年金現価係数
◎毎年一定期間にわたり一定額を受け取るために必要な元本
年金現価係数を使用
例題6 毎年60万円(月額5万円)今後25年間、利率3.5%で運用しながら受け取るために必要な元本はいくら必要なのか? |
年金現価係数のリンクから高精度計算サイトにとび、例題6.にある値を入れると自動的に結果がでる
毎年の年金受取額 60万
年利率 3.5%
積立年数 25年
現価係数 16.482
60万円✕16.482=9,889,200円
応用編
6つの係数を複雑に絡み合わせて、答えを導き出すことが出来るようになる。数字に苦手な方はファイナンシャルプランナーに依頼することもできる。
例題7 komaくんは、2034年1月に定年退職をする予定。komaくんは家の修繕費用や老後資金を準備するため、2024年2月からNISAを活用し資金運用を開始することにした。定年退職後は退職金や蓄えた資金を複利運用しながら、30年間にわたり毎年1月に一定の金額を取り崩して受け取る計画を立てている。その他、家の保守のための費用やクルマ購入費用も、その計画に入れてある。以下の条件に基づく場合、2028年1月から退職までの2034年までの6年間において、毎年1月に積み立てるべき金額はいくらになるか? |
① 貯蓄300万円(2024年1月末時点)を2024年2月1日から2028年1月末までの4年間、年利3.5%で複利運用する。(NISA成長投資➡年利はあくまでも予想) ② 2024年2月1日から2028年1月末までの4年間は、毎年36万円(NISAで毎月3万円積立➡1年で換算)を積立ながら年利3.5%で複利運用。 ③ 2028年1月末に上記で蓄えた資金から家の保守費用として300万円を取り崩し、残額は2028年2月1日から2034年1月末までの6年間は、年利3%で複利運用する。 ④ 2034年1月末に退職金1500万円(手取り額)を受け取る。 ⑤ 退職後から95歳までの30年間、退職金と蓄えた資金を年利2.5%で運用しながら毎年1月末に80万づつ取り崩す。 ⑥ 退職後から5年間、年利2.5%で複利運用し、2039年1月末にクルマ購入資金として300万円取り崩す。 ⑦ 2028年2月1日から2034年1月末までの6年間、年利3.5%で複利運用をしたとする場合、毎年1月末に必要とされる積立額はいくらになるか? | 条件
答え ① 終価係数 2028年1月末に344.4万円になる ② 年金終価係数 2028年1月末に151.74万円になる ③ ①+②=496.14万円 496.14万円ー300万円=196.14万円が残る 残金196.14万円 終価係数で2034年1月末に234.1912円になる ④ 2034年に退職金1500万円ゲット! ⑤ 年金現価係数 30年間、毎年80万円を取り崩すには2034年時点で1674.4万円が必要 ⑥ 現価係数 2039年に300万円を取崩すには2034年時点で265.2万円が必要 ⑦ 基準となる年度は2034年となる 2034年時点でのキャッシュ ③+④=1734万1912円 2034年時点で必要なキャッシュ ⑤+⑥=1939万6000円 2034年時点での不足額 205万4088円 減債基金係数 3.5%の年利で6年間に、205万4088円を貯めるには、毎年314,275円の積立が必要 314,275÷12ヶ月=26,190円/月額 答え 32万円(万円以上切上げ) |
6つの係数を使うと、ほぼ全ての資産に関する試算ができるようになります。
求めたい値に、どの係数を使うか、それさえ間違えないければ正しい答えを導きだすことができるようになります。
運用をまったく考えないで試算するのは簡単ですが、運用することをおすすめします。
運用するということは、お金に働いてもらうということです。
運用にも色々な方法があります。職業と同じようなものかもしれません。
危険な職業は時給が高いとか、簡単な仕事だけど時給は少ないとか。
無職だと当然ゼロ円となります。
運用しないことは働いてないことと同じになります。
運用することは、お金に働いてもらうことであると、なんとなく理解できたのではないでしょうか?
持っている資産をできるだけ長く、有効に使うためにもNISA等、安全性の高い資産運用をおすすめします。
(ただし、損失が発生する場合もあることを十分に理解する必要あり)
少しでも役立てるよう、これからも頑張っていきたいと思います。
つづく
次回は新NISAが始まって6ヶ月が経過しました。komaの新NISA6ヶ月検証を予定
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